『ファイナルファンタジー』 (ワンダースワン)

 「人生、待ってみるもんだなあ」と思わされた1本。……いえね、私が初めてコンシューマゲームに手を出した頃って、ちょうど任天堂から「ニューファミコン」が発売され、FFの1と2が1本のロムにまとまって再発された時期だったんですよ。当時、初期FFを未プレイだった私、それを買うかどうか延々悩んで、結局買わずじまいだったのでした。
 それが今回、ワンダースワン移植。しかも(多分)当時より安い!画面も綺麗!システムも親切に!いやあ、ありがたいことです。

 ということで、初めて「ファミコン時代FF」をプレイしましたが、やっぱ基本的なテイストってあんまり変わってないんですね。何がって、割とトートツに重大な設定が明かされて、否応もなくその宿命に、主人公が従わざるを得ないような不自由な感じが。←おーい、ホントにこの人FFファンか!?
 そして正直、クリア後にだーっと流れるネタばらし読んでも、意味がいまいちわかんなかった。懐かしの『ファイナルファンタジー大全集』とか引っ張り出して来て、解説読んでよーやっと納得できた次第です。要するに、タイムパラドックスなんだ……。外見こそものすごく王道「ファンタジー」テイストなんですけど、根本的なシナリオがSFです。まさか第1作からそんなだとは思ってませんでしたので、結構びっくりしました。ということは、後期FFプレイして「こんなのどこがファンタジーだ」とかほざいてる人ほど、FFの本質がわかっとらんということになるんでしょーか。さすがです。←なんかケンカ売ってますか。
 とりあえずガーランドは、惚れた女に袖にされた恨みで、世界を壊したる!と2千年も頑張ってたということになるんでしょーか。奴とカオスとの関係性など、重大な設定があまりにも語られないまま、放置されてる気がするんですが(何で2千年後の奴は、初期パーティに成敗されちゃうほど最弱に弱まっとるのかとか)、まあこれもFFの伝統芸のひとつということで(←全部それで片付けるか)。

 パーティは戦士、シーフ、白魔、黒魔の基本形ちょいアレンジ。忍者を使いたかったので……。攻略は比較的サクサク進みました。ポーション99個いつでも持ち歩かねばならないことを除けば。ハイポーションが切実に欲しかったです。それにしても「ヘイスト」は、シリーズのいつの時代でも強い魔法ですな。



『ファイナルファンタジーII』 (ワンダースワン)

 続けざまに、リメイクFFをプレイ。珍しく発売後すぐに入手して遊んだ1本です。
 いきなりSFだったFF1に比べると、こちらはぐっとファンタジー色が強いんですね。きちっと国家や文化らしきものが描かれていて、中世国盗り物語というよーな雰囲気。懐かしの『FF大辞典』を紐解いてみると、「強いドラマ性をうちたてたシナリオで、その後のFFの方向を決定付けた」とのことですが、なるほど、ラスボスが「ちょっとイッちゃった一個人」という伝統は、ここで誕生したという訳か!!←ひどいです。
 しかしまあ、いきなり全滅して始まるプロローグが、その後のすべてを暗示してるのかも知れませんが……とにかく登場人物が死にまくるシナリオですな。「FF2の4番目の席には、死神が棲んでいる」という感じ。パーティの4人目に入ったメンバーは、いずれシナリオ都合で死にます。そんな展開。ちょっと引いた……。
 いやね、確かにこの手のレジスタンスものとしては、「大義の為に、俺は命を捨てる!後は頼む!!」的展開は王道だと思いますよ。プレイヤーに「負けられない」精神的理由を与えるという意味でも、それなり効果的だし。しかしこんな何度も何度も、やる必要あるんだろーか。というか、パーティメンバーを変更して、色んな戦闘の幅を出したい……というシステム的欲求が先にあって、その入れ替えの方法として「殺しちゃえ」というストレート極まりないシナリオを採択した。そういう順序なんじゃないかと思いましたよ。不用品処分としての自己犠牲死。穿った見方かな〜。
 でも実際に「ドラマ性」としてはね、あまり何度も「後は頼む!」やられると、「悲しい」っつーよりは「またかよ」という気分になってしまいがちなんですよ。それって演出として損だよね。ミンウが死んじゃった時には、「アルテマよりあんたの戦闘能力の方が必要だよ!アルテマいらないから残れよ!!」という気分でいっぱいでした。
 このテイストが、まんまFF4に受け継がれてる気もしますね。さすがに不評だったのか、4では「死にっぱなし」じゃなくて「実は生きてた」パターンを採用してましたが(……それもどうだろうよ……)。

 システムの方はかなり独特で(特に成長システム)、予め攻略サイトなどで情報を仕入れてなかったら、相当苦戦させられたのではと思いました。地道〜な感じのプレイ感覚です。ひたすら習熟度あげばかり……。
 しかし、レベルを上げた「トード」は、対ザコ用魔法としては、シリーズ最強なんじゃないかと思います。「トード=死」という判定も偉いが、レベルを上げといた場合の当たり判定も凄い!8匹9匹うじゃうじゃ出ても、一瞬でカエルの群れに!たーのしー。



『デビルサマナー ソウルハッカーズ』 (プレイステーション)

 何から書き始めたらいいのか……01年、最ハマリソフトのひとつです。もっともソフトが発売されたのは結構前で、しかも最初のプラットフォームはセガサターンなんですけど。メガテンにハマったのが、遅かったんだから仕方がない……と言いつつ、「なんでこれをもっと昔から遊んどかなかったかなあ」と思うことしきりでした。いやもう、楽しい楽しい。
 前に「架空的日記」とかでも、ちらっと書きましたが……やっぱりメガテン(と、そこから派生した「ペルソナ」も含めて)シリーズには、他のメーカーのRPGとはまるで異なる、独特の雰囲気を感じます。例えば、常に「対立するもの」として比較されるFFとDQにしても、両者の間には「互いに影響しあった」痕跡のようなものがあるように思える。でもメガテンには、あんまそれがない。「敵を倒して経験値稼いでレベルアップ」という、根本的なRPGのスタイルは完全に踏襲されてるし、お店・回復・アイテム・戦闘に至るまで、別段特殊なシステムがあるわけでもない(仲魔システムが特殊だと言えば特殊だけど、実際それで行う戦闘は、至極真っ当なコマンド入力式ターンバトルだし)。RPG慣れしてる人なら、説明書読まないでも、フツーに遊べるフツーのつくりだと思うんだけどね……なーんか、異文化の匂いがするの。どうもその辺りが、自分にとってすばらしく新鮮だったらしく、このところ暇があると、過去作を少しずつ遊んでいる訳なんですが。

 「ソウルハッカーズ」は、今でいうなら「IT革命(笑)モデル都市」とでも言うべき、ネットワーク環境のモデル都市が舞台。街中にLANを組んで、閉鎖型のネット仮想都市「パラダイムX」が稼動を始めている。ところがこの裏側には、巨大な陰謀が張り巡らされていて……という筋立てです。主人公はハッカーグループの一員で、知らず知らずの内に、その陰謀に巻き込まれて行く。……もしかしなくても、犯罪者(ハッカー)チームがメインメンバー!テレビじゃ絶対できない設定です。
 閉鎖型ネットは、現在の世界では実現・発展しないだろうとは思いつつ(仮想都市組むにしても、インターネット上に置くだろうし)……仮想都市パラダイムXと言い、そこに出入りする一般市民のネッターたちといい、描かれた風俗そのものの在り方は、非常にリアル。ずうっと現代もののRPGを作り続けているからか、こういう「現代人の時代模様」描くのは得意ですよね、メガテン。
 ネット、仮想都市、ハッキング……という要素に、悪魔、サマナー、電子の海に住まう「霊」と、オカルトチックな設定が組み込まれて行く、メガテンならではのダーク世界観。とは言えキャラクター立てはハッキリしていて(この辺りが、オールドメガテンファンには気に食わないようだが)、濃い世界観が意外ととっつき易く提供されてます。特に今回、男子キャラ率が異様に高いので、女子には大変楽しいのではないでしょーか。

 オープニングからめちゃめちゃカッコ良くて。キャラクターは2Dアニメーションで、背景イメージやメカ類は3DCGというスタイルは、「ペルソナ」シリーズでも使われてますが……もともと、個性的なキャラの人気が高いのもウリにしてるだけあって、いろいろと「魅せ方」は工夫してる印象を受けます。ヘタに「お人形」な3Dポリゴンムービーより、馴染み深い2Dアニメーションの方が感情移入しやすい気もするなあ。
 キャラデザの金子氏の絵もいいですけど、アトラスの副島氏の2Dアニメーションキャラも、より繊細なタッチが強まってて好きだったりします。ネミッサがカッコかわいくって、色っぽくて全くたまりませんです。あとシックスも副島版はむちゃむちゃ美形で……こ、好みだー。

 前に日記でちょこちょこ書いたりしてましたけど、その副島絵の魅力爆発っぷりにやられて、すっかりシックスにハマッていたりしました。いや、かなり性格は根性曲がり!しかも言動キツい!なのに過去にトラウマあり!……という、何だか狙いに狙いまくったよーなキャラなんですが。でもいいんだ、好きだから。
 ただね……VRホラーハウスでのイベント、そのシックスの「トラウマ」については、あまりに残酷というか、厳しいなあ……と嘆息ついてしまいましたが。あれは確かに事故なんだけど、でも直接「手を下した」のは紛れもなく自分なんだ、という事実があまりにも……。それは無意識下に押し込めようともするわ。というか、あの簡単なイベントごときで決着がつけられるものであるとも思えない。一生涯引きずってく傷だよね……。

 生涯の傷。……しかし思えば「ハッカーズ」は、あらゆるキャラクターに「傷」が残って終わって行くという、非常につらく重い物語でもあったりするんだよな。シックスはもちろん、実は話のはじめから既に「傷」を抱えていたリーダー。そしてそんなリーダーを支えてやることができずに、取り返しのつかない結末を迎える、スプーキーズのメンバーたち。クリア後までいろいろと、「仕方がないんだけど、でもせつない」という、何とも言えない感覚を味あわされました。「ペルソナ」といい、なんでここのゲームはいつも後味が苦いんだろう……。

 リーダーはたぶん、あれが望んで迎えた結末なんだろうな、とは思う。彼はすでにいっぺん門倉という存在の前に敗れていて、その時点で既に「一回死んだ」存在なのかも知れない。死んでるからこそ、逆に後のことなど考えない、無鉄砲な大勝負に賭けられた。飄々としてるというよりは、ある種のはかなさ……「これで死んでもかまわない」という淡々とした諦観が、端々に漂っていて、見ててだんだんつらくなってしまった人です。
 でもその「身勝手な無鉄砲さ」のしっぺ返しでスプーキーズが崩壊して、結局それも、リーダーが都合よく利用していた(ハッカーとしても精神的な支柱としても)「擬似仲間」でしかなかったことが露呈してしまう。わかりきっていた結末。浴びせられる罵声を当然のように受け止めながら、でもそこでもう一度深く傷ついている。ここで「傷つく」ことこそ、独善的でずるい弱虫なんだと自分でわかっていながら……。
 だからもう、最期のあれは、本人納得して満足してたんでしょうね。「当然の結末だから」と。シナリオとしても、彼が失われるほうがやっぱり、本筋なんだろうとは思っていますが。実際助けても、本人あんまり嬉しそうじゃないし。
 でも考えてみれば、彼はまだたったの25歳(がーん……)なんだよねえ。それ考えるとやっぱり、生きていて欲しかったと思います。取り戻しの効かない歳じゃない。いくらでも、どんな風にでも、これから変わっていく可能性を残した年齢だと思うのね。あきらめるには絶対に早すぎた。それに彼には、彼を失ったら泣いてくれる人たちがいたのに。
 死んだら泣いてくれる相手が、たったひとりでもいるのなら、やっぱり生きることを諦めてはいけないと思うよ。あの時のリーダーには、そのことがわかっていなかったのかな……。こんなちっぽけで小狡い「小悪党」でしかない自分には、誰も側にはいてくれないんだと、自分で決め付けてしまうほど……リーダーは自分のことが、嫌いだったのかも知れない。
 「見損なうな!」と、わたしの主人公は怒っていますが。ネミッサとヒトミも、帰って来たメンバーたちも……「信じることができなかった」「浅慮から崩壊の原因を呼び込む(洗脳)ことになった」傷は、ずっと残る。バラバラに旅立って行くエンディングは、それ以外結論はないだろうと思いつつ……ああ、つらいなあ。

 スプーキーズについても思い入れはありますが、実は何より強く惹かれたのは、本編のヒロイン・ネミッサなのです。死を歌う少女、電脳の悪魔。風貌も性格もすごくすごく好き。「メガテン好き」といいつつ実は、プレステ上で遊べるタイトルしかやってない身で言うのもおこがましいですが……たぶん、シリーズの歴代ヒロインの中で一番好きなのが、このネミッサです。
 最初はどっちかっつーと、うっとうしげに見えたんですよ。ワガママだし、何か馬鹿っぽいし、いかにも「男が描いた、男が振り回されたいと思うタイプの女キャラ」に思えた。それがだんだん、シナリオを進めて行くにつれて「成長」して行くんですよね。
 ただのワガママ小うるさい娘だったのが、人情肌でお人よしで、不思議な人間味を帯びたキャラクターになって行く。純粋さ故に、他人の心をストレートに受け止めて、素直に感情を出せない人たちに代わって、怒ったり喜んだり、泣いたりしてくれる。難しいことはわからない、でも相手が痛いか痛くないか、それはちゃんと知っている。
 ……なんかねえ、すごくいとおしい感じの女の子なんですよ。あんな外見なのに。物言いもハッキリしてて、遠慮ナシでキツいのに、その裏に脈打ってる豊かな情感があふれてる。「ああ、こいついい奴だなあ……」と思わされちゃうシーンが何度も何度もあって。
 何処の時点から彼女がそんなふうに成長したのか、2周プレイしたけどわかりませんでした。ほんとにちょっとずつ、変化してるんだよね。お気に入りはパパに反抗的な潤之助くんを、ネミッサがたしなめるイベント。あんたホントに悪魔かとツッコミたくなるような、彼女のまっとうな常識感覚が心地よいのです。

 最後の最後……去って行くネミッサはとても綺麗で、あの音楽とも相まって、せつないけどやっぱり、好きなシーンのひとつです。そうそう……リーダーを失う選択が「本筋」でなくちゃならない理由のひとつが、彼女がああいう「別れ」を受け入れる為の感情を「学ぶ」必要があったから、だったりするんですよね。その仕組み自体もとても痛いんだけど。レッドマンといい某フィレモンといい、「あんたの言うことは正論だけどさ!でもさ!!」と泣きながら問い詰めたくなっちゃうような設定ですよね……ああ。
 リーダーを助けた時にしか見れない、ネミッサからのラストメッセージは、何だか彼女がパソコンの前で、一本指でキーボード叩きながら書いていたのが目に浮かぶような、彼女らしい言葉で……他のシーンではあまり泣かなかったのですが、あそこに至ってようやくという感じで、じんわりと来るものがありました。

 何だかとても長いレビューになってしまいましたが。未プレイの方がもしもいらしたら、ぜひぜひオススメしたい1本です。すっごくネタバレしちゃいましたけど(大汗)、実際遊ぶとまた違った感慨が生まれる筈ですので!
 ラストにお気にの仲魔話でもしてシメます。別にこだわりがあった訳じゃないんですけど、気づくとGUMPの中がカオス寄りです。鬼神、鬼女、龍神あたりがスタメンだった為、霊鳥(こいつらも好き〜)が召喚できなくて悲しかった。最後のほうは、ネットの合体レシピを参考にした為、魔法継承バッチリの死神ゲーテくんや、破壊神カルティケーヤくんが大暴れでした(自力ではとても作れなかったであろう……)。そして何故、ウチのクーフーリンはああも反抗的だったのだろう……(なっかなか忠誠度上がらなくて困った)。
 それから忘れちゃいけない造魔ジード。天使型のビジュアルに惚れてました〜。
 2周目はカジノで「エンペラーソード」も入手した為、仲魔よりも主人公が大暴れしてましたが。とにかく凄まじい威力なもので、「これをギリメカラ相手に振り下ろしたら、いったいどうなるんだろう……」とドキドキしてたんですが、度胸が足りなくて未だに実行はしてません。←どういう度胸だ。


つれづれゲームレビュー / ラジカル・ドリーマーズの小部屋