『真・女神転生 デビルチルドレン 白の書』 (ゲームボーイ)

 デビチルシリーズの続編です。正月に遊んだ「黒の書」もおもしろかったし、とアトラスのサイトで情報を見てみたら……おや、メインキャラの「タカハル」くんが、かなり好みなタイプの黒髪美少年!即購入を決意!!←死。
 とは言え、ビジュアルの可愛さの割に、深刻かつスペクタクルな物語展開が、デビチルシリーズの持ち味。主人公・マサキはデビルチルドレン、しかしその親友であるタカハルはエンゼルチルドレン、という設定紹介を見ただけで、「なんかつらい話になりそうだな……」と覚悟を決めてプレイし始めました。前作「黒の書」でも、主人公・セツナ(デビチル)とその弟・ナガヒサ(エンゼルチルドレン)の異父兄弟の相克は、物語の重要な要素。最後には一応和解したものの、途中では真っ向から対立して戦い合ってましたからね……。
 だから今回も、このやんちゃな感じの主人公も、悪魔たちの希望の星デビチル(ルシファーの血の流れを汲むデビチルは、悪魔にとってはメシア)である以上、エンゼルチルドレン・タカハルと対立せざるを得ないのだろうなと。しかも「兄弟」ではなく「親友」となると、最悪「彼を手にかけざるを得なくなる」展開も、覚悟しておかなきゃならんのかなあとか。
 でも実際にやってみたところ……あ、あれ?思っていたよりタカハルくん、マサキに絡んで来ません。確かにそれぞれの立場の違いや、相変わらず画策好きのロウ軍団の陰謀は目に付くんだけど、タカハル本人はえらい淡々としてます。て言うか正直出番が少ないんですけど……。時たま通りかかるだけ。そして案外そっけない。マサキの反応もそっけない。うう、この二人ほんとに、設定紹介で言われてたよーな「親友」なんですかー?
 いや、あの「ペルソナ2罪」作ったソフトハウスだし……と思った私がいけなかったのかも。このソフトは子供向けです。お友達と命を張った争いになっちゃ、生々しいと思われたのかな。その割に、弟とはけっこう切った張っただったような気もするんですが。でもま、実際に戦ってたのは召喚されたデビルだしなー……。

 そんな感じで多少の拍子抜けはあったんですが、でもシナリオ自体はとてもおもしろかったです。全体にカオス寄りだった前作に比べると、今回はニュートラルルートって感じかな。これはまあ、主人公マサキの出生時の秘密とも関係があるんですが。
 しかし相変わらず、「小学生にンな事決めさせていーんか」的なオチは健在。そして「タカハルを連れてく」展開のエグさにガクゼンとなる私。あれ、てっきりあのまんまになってしまうのかと思ったよ……良かったよ元に戻ってくれて……。

 システム面は基本的には前作と一緒ですが、きちんと反省点が生かされていて好感触です。前回立場のなかった魔法攻撃も、バランスが改良されて、断然頼れる攻撃手段に。威力の高い全体魔法(火炎系で言うなら、マハラギオンとかマハラギダイン。前回はマハラギどまりだったからなー)が導入されたのが、すごく嬉しい。エクストラ攻撃(デビチルでは「技」か)も、個性いろいろ、おもしろいのが増えてきたし。
 それから交渉!方針を決めたり選択肢が出たり、よりメガテンらしさが強まって楽しいです。その代わり、全体的な成功率が下がった気がするが。前作はキングケルベロスになったクールで、ほとんどのデビルが落とせたのになあ。
 パートナー交換やサブクエスト、COMP(違)インストソフトなどなど、たっぷり楽しめました。次作があるのなら、今度はぜひ三身合体を!

 ラストは恒例?お気に入りデビルでシメです。クーフーリンやシヴァ、アスタロト、ハヌマーンなどのメガテンおなじみ新デビルに、使える奴が多くてホクホクです。特にシヴァ様は反則の強さ!しかしヴィシュヌの造り方が未だにわかんない……ナタナエルやハーミルたちも。何で攻略本、あんなに中途半端かなあ(後から「完全版」出版するでもないのに、情報伏せとく意味あるのか)。
 しかし!今回イチオシのデビルは、何と言ってもフロストトリオでございます。「トリオザパンチ」がめっちゃくちゃ強い!防御力無視の8回連続攻撃、しかもHP消費はたったの16。素晴らし過ぎる……クリスタルリングぐらいまでは余裕で一軍大活躍です。しかも可愛い!フロスト好きにはたまらないものがありました。しあわせ〜。



『BAROQUE』 (プレイステーション)

 これもちょっと前に出たソフト、初出はセガサターンです。セガ系に疎い私、当時は全然存在を知らなかったのですが……「Gファンタジー」連載の上田信舟さんのコミックライズ版を読む内に、ゲームも遊んでみたくなりました。
 内容はいわゆる「トルネコ」系の、自動生成ダンジョンRPG。3Dダンジョン内を、モンスターを倒しアイテムを拾いながら、いつまでもいつまでも探索してく。しかしゲーム内の世界観はかなり特殊で、いかしてるというか、いかれてる。バロック……「歪み」がテーマとしてタイトルについているぐらいですから、ホントに何でもかんでも歪んでる。
 独特すぎる世界観については、公式サイトがとても充実してるので、そちらをご覧頂いた方が早いですね。実は個人的には、ホラーが苦手なこともあって、これ系はさほど得意な方向ではないのですが……このソフトはハマったなあ。
 いろんな意味で「エグい面」については、予め漫画版で知ってたから、ある種の覚悟ができてたのも良かったとは思います。単独でこのソフトだけ示されても、私はまず手を出さないタイプのソフトだから。今回は予備知識があったもので、ゲーム内に何が出て来ても、まあ何とか……嫌になるようなことはなかったです。
 全体に寡黙でとっつきの悪い印象と、実は少女漫画なタッチのキャラクターと、いっちゃった造形の異形たちが入り乱れる世界。好きか、と尋ねられるとやや返答には悩むけど……いろんな意味で刺激と感銘を受けました。感動する、というのとはちょっと違うような、けれど確実にじんわりとしみ込んで来るなにか……。

 最初全っ然コツがつかめなくて、「こんなんクリアできるのか!?」とビビりましたが、「肉はHPの上限上げだ!」「アイテムは使ってナンボ!」の二大原則が叩き込まれてからは、むしろサクサクと進められました。レアアイテムなんかも、持って死ぬより使って生き延びて後で困れってこと、頭で理解してても実行できないんだよね、なかなか。
 コツを掴んだ後は、一気に最後の融合まで突っ走るように、突貫クリア。終盤の展開を味わう間もなく、ラストまで行ってしまったもので……現在は「新しく始める」で、いろんな人たちの反応を眺めて回っているところです。上級天使がものすごく逆ギレてるんですけど。
 サターン版がどうだったのかは知りませんが、プレステ版は1階層降りるたびに中断ができるので、忙しい合間にちょっとだけ気分転換したい時に遊べるのが嬉しいです。いろんな意味で、大人の為のソフトですよね。

 漫画版を読んだ時から、アリスが可愛いなと思ってたのですが、ゲームでもやっぱり可愛かった。ただ投げかけてくる台詞は、意外とペシミスティックなのね。ボーイッシュな外見と、ハッキリした物言いに惑わされるけど……実はイライザの方が芯があって、前向き。アリスは内側にくっきりと欠落があって、でもそれを自覚していない……。
 難解なストーリー、暗喩的で解答がない世界。正直、深いところまでは、全然理解できておりません……。カンオケ男の陽性な印象が好きだったりしますが、彼なんかほんとに「正体」がつかめない。なにかとんでもなくダークなものを隠し持ってそうで怖いな……。
 実は、先に漫画版を読んでしまっているのが、逆に仇になってもいたりします。どうしても漫画の筋に沿って、ゲームの印象を構成しようとしている自分がいる。天導天使あたりはもう、私にとっては漫画版のキャラクターから切り離せないものになってしまった。けど本来は、断片的な情報から自分の内部に世界と物語を構成して行くのが、このソフトのあるべき過程であるはず……まさにプレイヤー自らが、感覚球<ソフト>から情報を吸い上げ、歪みを再構成する「創造維持」に「なってゆく」ゲーム、なんですよね。
 とは言え漫画を読まなかったら、これだけの情報量に自分がどこまでついて行けたか怪しいものだし、と言うかそもそもこのソフトを遊んでもいなかった訳で……けっこう、ジレンマ。漫画版がものすごく良くできたコミックライズなので(ご自分が好きで描かれてるだけある)、余計に影響されてしまうんですよね。こういう時、脳内リセットできたらいいのになあ、と切実に思います。まっさらな状態でこのソフトをプレイしていたら、私はこの物語をどんなかたちで捉えたんだろう……?

 しかしこのソフトほど、プレイしてて家族にイヤがられるものもないです。普段は何遊んでても文句言わないウチの母(50代『MOTHER2』マニア)にも、ものすごい不評。生理的に合わない人は、これ系まったくダメだよね……。わからなくもないが。というか、居間のテレビを占拠して遊んでるこっちが悪いんだが。
 しかし最下層の上級天使を見て、背後で突然悲鳴上げられた時には、こっちがマジでビビりました。異形出ない筈のフロアなのに、何か出たのかと思っちゃったじゃないかー。



『トロと休日』 (プレイステーション2)

 実は「どこいつ」けっこう好きなんですよね。これまでネット上では話題にしたこともなかったよーな気がしますが、あのパステルカラーなキャラクターのタッチとか、のんびりしてて意外と鋭い日記のツッコミとか、何気ない雰囲気が。
 ただ正直、ネコのトロにはあんまり関心がなくて。使用キャラは徹頭徹尾、ロボット。第一印象からハマっちゃって、もう彼以外のポケピは考えられない!という偏りプレイ。量子力学について嬉しそうに訳のわからん解説をし続ける彼の、意外に寂しがりやで繊細な一面がたまりません。人気最下位?知るか。
 名前も固定化してまして、何代ダウンロードしても必ず「ハル」。由来は超有名映画……ではなくて、それをパクった川原泉の漫画からの孫引きだったりするのですが。とりあえず私にとって彼は「ハル」以外の何者でもないので、以下ずっとこの名前で通します。「スズキ」って違和感ありまくりなんだもん……。

 そんな私にとって今回の『トロと休日』は、『こねこもいっしょ』などと同様、本来あまり関心のないソフトでした。メインで遊べるポケピはトロだけという状況は、他キャラのファンにはちとつらい。ゲスト的に出演するよと言われても、「相棒」じゃないんじゃ楽しみ半減だよなあと。ちょっとナナメに眺めているような状況だったんです。
 けどよく聞いてみれば、今回はゲームのシステムというか、目的自体が「どこいつ」とは少し違っている様子。ポケステのコミュニケーションじゃないし、何より実写風景とトロの画面上のマッチングが、何だかとっても不思議な感じ。これはちょっと、おもしろいかもしれないなと……「どこいつ」時代、しりとり仲間だった我が母(「MOTHER2」マニア)が「欲しい」と言い出したのをきっかけに、購入を決めました。

 期待を裏切らない呑気なプレイ感覚と、細かな作りこみ(まぐろ屋さんなんか、どーでも良さげなトコに、えらい仕込みがしてある)。そして予想以上に、他のポケピたちとのニアミスが多い!しかもハルのポジションがオイシイ。ラーメン屋はもちろんですが、お寺で拭き掃除してたのがたまんないです。やっぱアンタ、可愛いよ……。
 ホントに三崎の町をぶらぶら、歩き回ってるようなのったり感。私は根っからのゲーマー体質で、ついついマップを眺めて「未踏破地域の制覇」とかやっちゃいがちなんですが、本来はそれも気にしないで、道の向くまま・気の向くままに、あちこちうろつくのが一番だろうと思います。別段何の目的があるゲームでもなし。写真の撮りどころがわからなくて、使い惜しんで結局フィルム余らせたりしがちなんですが、義務感で撮り切るよりは、この方が自然なのかもなと思い直したり。
 延長滞在、最後の「おわかれ」エンディングまで見ましたが……やっぱり最後のトロの姿には、ぐっとくるものがありましたね。「どこいつ」時代と比べて格段に、トロが好きになりました。しぐさが細かくて、反応見てるだけで楽しいです。
 ただ日記はね……いや、トロのあれは可愛くて良いんですけど、でも時々「ハルだったらどんなこと書いたかな」と思わずにはいられなかったり(ハルの日記に慣れてると、トロの日記はちと食いたりなくもあったのだ)。あとどうしても、リプレイ時に同じ日記文面が出てきちゃうのは「どこいつ」と一緒ね。違う行動をすれば良いんだろうけど、なかなか……。
 そんな訳で、トロユーザーにはきっと寂しい「一人旅」が、私は結構好きだったり。他ポケピと直接「会話」してもらえるのは、このモードだけという辺り、うまく工夫されてる感じです。


つれづれゲームレビュー / ラジカル・ドリーマーズの小部屋